
(3)THAMESPORT(英国ケント)
?現状
本港は、1990年に最新の技術を導入し運営を開始したコンテナ専用港であり、100%民間により運営されている。現在2バース、550m、全面水深13.5m、鋼管杭式の埠頭を有し、5機のクレーンで運用されている。コンテナヤード内のレール式トランスデーナは全て無人で自動制御により動いている。当初計画では、埠頭からヤードまでの輸送をAGVで実施することを計画し、実際に試験機による運用を行い成功裡に終了したが、資金的な問題から現時点では有人シャーシにより輸送している。なお、鋼管杭の計画耐用年数は130年としている。
?将来計画
上述のパースを100m延長し、コンテナクレーン(オーバーパナマックス)を1機増設する予定としている。また、将来的には埠頭からヤードまでの輸送を全て無人のAGVで行い、さらに経費の削減を図る計画としている。
?わが方調査に対する反応
同港では、迅速かつ効率の良い運用を行うために、マガジンと称する輸出コンテナ専用の保管区画を設けており、ABBからの3点目の助言を既に具体化したレイアウトを有していた。本レイアウトは8年度の検討での参考として活用できるものと思われる。
また、実際にAGVの試験運用を行った経験として、これもABBの1点目とほぼ同じ内容であるが、移戦機方式の方が失敗する確率が低いのではないか、AGVは様子を見ながら徐々に段階的に導入する方が良い等の助言があった。
いずれにしても、当方研究については5年から10年先を見据えたすばらしいものであるとの賞賛を得た。
関連資料(図5.1.2、図5.1.3)
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